47.コウライモロコ
コイ科
Squalidus chankaensis tsuchige
四万十川で増殖中!小さいけどひげの長いコイの仲間
【全長】
15cm
【生息地】
本州の濃尾平野と和歌山県~広島県にかけての瀬戸内側。および四国の吉野川。四万十川水系のものは移殖。砂もしくは、砂泥底を好む本種は、近年では広範囲で見られるようになってきた。
これは、河床が砂礫底から砂底へと変化しているものと考えられる。四万十川の環境が少しずつ変化していることがコウライモロコの増殖で見えてくる・・・。
【体】
スゴモロコと形態が似ているが、コウライモロコは高麗=韓国産であると言われていたが、近年は遺伝的にも形態的にも明確な違いがないとされ、スゴモロコに統一されつつある。
体全体が光沢のある淡褐色で背面には不規則な黒斑がある。エラの後縁から尾ビレにかけ小さな黒斑に分断され金緑色条が走る。
コイ科の特徴である口ひげがあり、コウライモロコはこれが長く瞳の径を超える。
また、咽頭歯も持つ。肛門の位置が瞳1個分くらい尾ビレから離れている。
【生態】
主に群れで行動する。カマツカと一緒にいることも多い。
驚くと素早く砂の中に潜る。
産卵期は6~8月で、水深2~6mの砂泥底に沈性卵をばらまくと言われているが、産卵生態は明らかになっていない。
1年で成熟する。
【食性】
雑食
≪参考資料≫
・日本の淡水魚 山と渓谷社
・四万十川の魚図鑑 いかだ社
・雑魚の水辺
http://zakonomizube.web.fc2.com/fish/koraimoroko.html
・日本淡水魚類愛護会