48.ゴクラクハゼ
ハゼ科
Rhinogobius giurinus
ゴクラクとは何か・・・と問うハゼ
【全長】
8cm
【生息地】
茨城・秋田県以南の本州、四国、九州、琉球列島など。中流から下流域にかけて生息し、幼魚から成魚まで多く見られる。砂礫底を好む。四万十川下流の代表!
【体】
眼の直後までうろこがあり頬には赤褐色のまだら状の模様が目立つ。
エラブタ後方から尾ビレにかけて体側中央に暗色斑が並びその周辺に瑠璃色の斑点が散在する。
腹ビレは幅よりも長さの方が大きい。
口が長いので面長になる。
【生態】
繁殖期のオスでは胸ビレを除く各ヒレの赤味が増す。
全長3㎝以下の幼魚は汽水域に多く、これより成長すると淡水域にも見られるようになる。
産卵は夏~秋。転石の隙間に巣を作ったオスは体をくねらせながらメスを誘う。
卵は巣の天井となる石の裏側に産み付けられ、オスが孵化まで守る。
シマヨシノボリと生息域が重なるが、シマヨシノボリほど吸盤の吸着力が強くないため、上流域や流れの強い場所にはいない。
「ゴクラク」というめでたい名前
「ゴクラクハゼ」という名前は、一度名前を聞くと忘れられない強い魅力を持つ。
このゴクラクとは何だろう・・・。調べたけどわからず、分かり次第掲載します!
他にもゴクラクとつく魚がいる。
ゴクラクメジナ:イスズミのこと。高知ではキツという。 岩礁海域に生息し磯釣りでよくとれる。
ゴクラクウオ:タイワンキンジョ、パラダイスフィッシュのこと。淡水魚で、熱帯魚の愛好家に人気の魚。
ゴクラクと名前がつくわりに、どの魚も外見はそんなに派手ではなく、むしろ地味。
なにが、この魚たちを「ゴクラク」にいざなったのだろう・・・。
≪参考資料≫
・川の生物図典 財団法人リバーフロント整備センター
・日本の淡水魚 山と渓谷社
・四万十川の魚図鑑 いかだ社
・DAIWA
http://daiwa.globeride.jp/pictorial/data/index.php?eid=00027