65.テングヨウジ
ヨウジウオ科
Microphis (Oostethus) brachyurus brachyurus
まるで小枝。天狗のように口が長いテングヨウジ
【全長】
20cm
【生息地】
神奈川県以南。河川内では夏から秋にかけて、河口域で見られる。
汽水域~淡水域でヨシなどが張り出した瀬に続く淵(緩やかな流れ)を好む。
河川が流れ込む漁港でも見られる。
【体】
成熟したオスでは、体側の胸ビレ後方に赤色の縦条がある。
オスの育児嚢は袋状のカワヨウジと異なり開放型。
*ヨウジウオ類はオスが育児嚢を持つ珍しい生物。イッセンヨウジ参照
天狗という名前の通り、口が長く目立つ虫喰い模様が見られる。
ヨウジウオ類の中で大型。
ヨウジウオより尾部が短い。
【生態】
四万十川周辺では夏~秋に見られ、河口10km以上も遡上する。
数尾~10尾ほどの群れで行動していることが多く、危険を察知すると速やかに潜水する。
【食性】
上に向いた小さな口で小型のエビなどの甲殻類や小魚を食べる。
≪参考資料≫
・日本の淡水魚 山と渓谷社
・四万十川の魚図鑑 いかだ社
・雑魚の水辺