その1 市民部会からのつづき

第二部 大会

基調講演 魅たり魅せたり魅られたり 山形文化的景観誕生記

東北芸術工科大学 志村直愛 先生

昼からは第二部、大会に移ります。はじめに基調講演。 東北芸術工科大学教授の志村直愛先生による「 魅たり魅せたり魅られたり 山形文化的景観誕生記」。志村先生は山形県内の重要文化的景観選定を目指す自治体・県の職員と「チーム山形」を結成していて、毎年この協議会の全国大会でお会いして親しくしていただいていました。それだけに、今回ここ山形県大江町での開催は、私たちにとっても感慨深いものがあります。

ここに至るまで大江で取り組んできたことと、「みる・みせる・みせられる」というフレーム使って今どの地点なのか意識化しながら活用を考えていくといいということを教えてもらいました。勉強になります。

先生の活動はさすがにどれも面白かったのですが、今回、特に水平展開可能なものとしてご紹介したいのがこれ。 各設問に大人向けの詳細な解説を付けているのがミソですね。 企画内容自体は最後の一枚に付けたので重複は避けますが、「親子で」「どちらもが楽しみながら」「景観の勘所を学べる」素晴らしい企画だと思います。ぜひ四万十でもやってみたい。

基調講演に続いては各地の活動状況のポスター報告。コンテストになっていて、昨年の全国大会開催地・長崎県平戸の取り組みがグランプリに輝きました。おめでとうございます。

第三部 大会ディスカッション

最後はディスカッション。

活動を続けて行く元手をどうしていくのかという話しが中心でしたが、面白かったのは、こうした街づくりの活動を続けていくモチベーションに世代間で「ずれ」があって、年配者は「町の歴史や文化は大事なものだから残して伝えて行かなくては」という義務感、半ばアイデンティティーにあるが、若い人たちにとっては人との交流を楽しむことや自己実現にあるという志村先生の指摘でした。

さいごに

毎年この大会でお会いして仲良くしてもらっている岩手県遠野市の新田あつ子さんが本を出されました。ぜひ読んでいただきたい素敵な本です。

ここから見える物語 遠野山口集落(国選定重要文化的景観)食と暮らしの記録

  新田あつ子 著   ¥1300

発行所 to know 岩手県遠野市中央通り10-1