●ナンゴクウラシマソウ
筒のような花(苞)の形は「仏炎苞」と呼ばれ、その中から糸状に長く伸びているのは花序の上にある付属体。名は、この糸状の付属体を浦島太郎の釣糸に見立てたもの。付属体の基部に粒状の突起が密生する特徴があり、これに対してウラシマソウは滑らか。四万十川流域では、沿海地から、かなり内陸部まで分布しますが、この仲間(テンナンショウ属)では、個体数、自生地共に最もまれな植物です。(2013年4月27日撮影、四万十町)
●ナベワリ
名は強い毒があり、口にすると舌が「舐め割り」することが転じて「ナベワリ」。四万十川流域では、沿海地から標高1000mを超える高地にまで分布しますが、かといってどこにでもある植物ではありません。林の中に多く、見方によってはUFOのような、あるいはエイのような形の花を咲かせます。
(2013年4月27日撮影、四万十町)
●サクラツツジ(四万十川百名花の22)
四国では四万十市勝間川だけに自生します(分布北東限)。この時期、四万十川流域では、オンツツジ、キシツツジ、トサノミツバツツジなど、多くのツツジの花が見られますが、その中で本種は上品な桜色で、結婚式で飾るブライダル・ピンクのバラのようであり、圧倒的な美しさがあります。(2013年4月28、29日撮影、四万十市)