夏休みの宿題は「鮎獲り」
今年は鮎獲り名人になることを目指して、プロジェクトを進行中の我が「川漁」チーム。
元気な中学生男子6名がメンバーである。
夏休み前に1度、授業で中学校の下の川に鮎を獲りに行ったが、魚影がなく、鮎を探して歩いて終わってしまった。とても残念だったが、鮎がいない条件を学ぶことができた。これも良い勉強。
夏休みには宿題を出していた。
「自分たちで鮎のしゃくり漁をやってみて、鮎を獲ってくる。」
活発な彼らなら夏の川遊びと一緒にやってくれるだろうという期待を込めての宿題だ。川に自ら行き、発見し、トライ&エラーを繰り返すことも非常に重要なこと。授業では自由に試行錯誤する時間が取れないため、それを補う目的であったが、少し高度な宿題だったかもしれない。
その成果の確認のため、夏休みの最後に一度集まる時間を作った。
事前にメンバーの様子を学校の先生に確認したところ、「鮎が獲れていないかも」ということだったので、宿題の確認の後、川に行く時間も作ることにした。
夏休みの成果は・・・?
久しぶりに会ったメンバーは、真っ黒になっていた。部活動に遊びに一生懸命だったようだ。夏休みの前に、メンバーで授業の復習をしており、なぜ鮎が獲れなかったか、何を夏休みにするべきかを話し合ったようだった。
・鮎が獲れるところに行く。
・川がきれいな時に行く。
・実際にやってみる。
という目標をあげて、夏休みを迎えたのだった。
夏休みの成果を聞くと・・・
結果::鮎は獲れなかった。
川へ行って挑戦したけども、鮎を見つけられず獲れなかったという。その代わりに、練習としてドンコを10尾獲った生徒もいた。
次の授業では、鮎を狙いたいが、授業時間内に鮎を獲ることは移動時間等を考えると難しいと話し、四万十川の本流なら群れになっている鮎を見ることができるため、四万十川の本流で鮎を探すことにした。そして、新たに網漁を学んでみることにした。
今日も川に行って挑戦!
気を取り直して、今日も、川へ行こう。
中学校から少し離れた久保川という川へ行った。自転車に乗って移動。自転車で来るのを忘れていた生徒は走る!!!
今回の川は、出水後のため、水位は下がっていたが水温が低い・・・さて、どうなるか。
汗だくで走ってきた生徒は思いっきり川へ入っていく!!それに続き、しゃくりに挑戦し始めるメンバー。
そこら中に鮎の大きな食み跡があるので期待できる☆
今回は近くに住む、津野さんに来てもらい、鮎がいるポイントやしゃくりのコツを教えてもらった。津野さんは、子どもの頃からこの川で遊び、鮎を獲っていた。ある程度の淵と瀬があり良い漁場だと教えてくれた。
鮎はいた!群れではなく、石について縄張りを持っている鮎が見えた。良い石には鮎がついている。それを見つけて、一生懸命挑戦するが、鮎の方が賢く、逃げられる。そのうちに鮎がいなくなってしまった。鮎を見つけ挑戦するが逃げられることを繰り返す。水温が低く寒くなって、集中力も続かなくなった。
ちょうどいい飛び込み岩もあったので、少し遊びも必要。
「今日は鮎を獲らないと帰れない!」とやる気は十分だったが、鮎の方が何枚も上手だった。何も獲れないと悔しいので、何か獲りたいと、雑魚を狙ったりエビやカニを探し始めた。沢ガニが大量にいるポイントを見つけたらしく、今回の釣果がサワガニということになった。
またもや鮎を獲れないという結果になってしまったが、鮎を見て挑戦する経験はできた。鮎の賢さを身に染みて感じただろう。一つ一つが学びにつながり、鮎が獲れた時はものすごい達成感になるはずだ。
それにしても、低い水温の中、かなり頑張った!!!
そろそろ、良い条件下で成功体験を積ませてあげたいのだが、自然相手は難しい。大人たちも良い勉強になっている。
話し合いの結果、次回は四万十川本流へ繰り出す。今までは小さい支流での経験だったが、大きな本流ではどんな学びを得ることができるのか。そして、鮎を獲れるのか・・・。こうご期待。