四万十川大人塾は第5回目となります!!!!今回は、友釣りとツガニ漁の2本立て。川漁のシーズン最後の最盛期となりますので、ガンガン行きましょう!(新型コロナウイルス感染症拡大により予定の日程より1か月延期しての開催です。)
まずは、ツガニ漁からスタートです。
ツガニ漁 講師は強力な3名!
ツガニ漁の舞台は、四万十町広瀬。講師は、地元の四万十リバーマスターの3名です。
1人目は、橋本章央(はしもとふみお)さん。現在、若い人と一緒に移動式のサウナを作ったりと様々な活動に飛び回る忙しい方です!
2人目は、松元昭夫(まつもとてるお)さん。橋本さんと一緒にブルーベリーを作っており、子どもたちから大人まで楽しませています。
3人目は、上野周一(うえのしゅういち)さん。広瀬のツガニといえばこの方!というお墨付きの方です。
この強力な3名の方にツガニ漁を教えてもらいました。
カニ籠を仕上げる
広井小学校に集合し、カニ籠を仕上げます。現在は、ホームセンターや釣り具屋で簡単に手に入るので、カニ籠を一から手作りする人はほとんどいません。ものによって好き嫌いや入る入らないがあるので、いろいろ試してみましょう。今回も、3種類の籠を用意しました。2000円以上するしっかりとしたカニ籠(漁師一番人気)、1000円前後のホームセンターで買える通常のカニ籠、あまりなじみのない形の安物カニ籠(600円ほど)。この既成カニ籠の仕上げとして、①川でよく沈むように鉄筋をつける、②浮きをつけるという作業をしていきます。それぞれ、好きなカニ籠を選び、仕上げの作業を行います。浮きには、空のペットボトルとカニ札をつけます。カニ札とは、ツガニ漁をする人は必ず購入しなければいけない鑑札です。年券とは別に1年に1人5枚まで、1籠に1枚つけなくてはいけません。番号がついていて漁協で管理されています。増水などで流されたらそれで終わりなので、気をつけましょう!
カニ籠をつけに、川へ行く。
仕上げたカニ籠をもって、川へ行きます!
ツガニ漁は基本的に川舟を使って、ツガニが通る道へ籠を仕掛けます。橋の上から長いロープを使って仕掛ける人もいます。支流など川幅の狭い川では、河岸の木や岩から仕掛けを垂らしているのも見かけます。今回は、3人の講師に川舟を出していただき、川舟を使用した仕掛け設置を行います。
河原につくと、エサをカニ籠の中に入れていきます。上野さんによるとゼイゴアジ(豆アジ)が良いということで、漁のために大量購入している一部を分けていただきました。橋本さんからは、鮎が良いということで贅沢にも鮎をご提供いただきました。もともと、小魚を餌として購入するように言われていましたが、スーパーには手ごろなサイズの魚がなく、冷凍のきびなごを準備しました。ゼイゴアジ、鮎、きびなごの3種類の餌を自由に選び、針金を使って目刺しにして取り付けます。
さらに、重石として河原にある石をくくり付けます。石もロープが抜けないように、細長いある程度の重さのあるものを選びます。
これで、カニ籠の完成です。
川舟を竿で操船!!!!
早速、3隻の川舟に分かれてカニ籠を設置に出発。
川舟に乗る良い機会なので、川舟の操船を塾生の皆さんに学んでもらいました。四万十町十和地域の川舟の操船は「竿」が基本です。川幅が下流に比べて狭いこと、岩盤が多いことなどから船外機や櫓を使用していません。その代わりに竿の先には、特製の金物が装着されより川底をつかみやすくする工夫がされています。この地域は、竿一本で夜間の火振り漁をやってしまいます。しかも、すごい量の鮎を獲ります。鮎の量が多いと舟も重くなるので、操船も難しくなります。しかも、夜間は川の地形を覚えていないと岩にあたることや、急な瀬の流れに竿をとられて沈没する可能性もあります。船外機や櫓があれば、力業で切り抜けることができますが、竿だけでの操船は高い技術と知識が必要だと分かります。こと竿に関してはこの地域の操船技術が四万十川で一番といっても良いかもしれません。
塾生の皆さんは初めての川舟に気持ちよく揺れながら、順番に竿を使った操船を講師から教えてもらいました。川の流れに合わせてどこの川底をついて行けばいいのか、何が何だかわからない状態で、川の流れや強い風に流され思うように舟を動かせません。ここだというポイントに行くのに一苦労でした。一方で、すんなりと川舟を操ることのできる方もいてセンスが光りました。講師からあと2回練習したら火振りに一緒に行けると言われるほど!川舟に乗るのも楽しく気持ちの良いことですが、川舟の操船技術は非常に重要な文化です。しっかりと学んでもらって良かったです。。
明日、獲れるかな・・・?
明日、ツガニが入っていることを期待して、1日目終了。
この時期は、ツガニが下りきって、特に雨が降らず水が動かない状態だったので、ツガニが獲れるのかかなり不安です。
さて、結果はどうだったでしょうか。(2日目へ続く)