1日目は、ツガニを獲るためのカニ籠の設置と川舟の操船を行いました。

2日目は、カニ籠をあげることと、友釣りに挑戦です!

午前の部 ツガニは獲れたのか・・・?!

早速、河原に降りて川舟を出し、カニ籠を上げに行きます。昨日と同じ3チームに分かれて乗り込んでいきます。昨日の復習で、操船にもチャレンジしました。昨日よりも慣れたようで、ふらふらしながらもカニ籠の場所までたどり着き、浮きをキャッチします。ゆっくりと上げていきますが・・・・残念!何も入っていませんでした!それぞれが、カニ籠をあげて、帰港。

成果は・・・・ツガニはゼロ。しかし、なんと、大きなコイが獲れていました。上野さんは、60年近くツガニ漁をしているがコイが入ったのは初めてだと驚いていました。コイは、カニ籠が窮屈なほど大きく、一同驚きでした。

残念ながら、ツガニは獲れませんでしたが、上野さんがツガニを貯めている籠があるということで、その籠まで案内してくれました。籠の中には、ものすごい量のツガニが!!!ツガニ漁が始まってから、食べるときまでは、ツガニを獲りためているようです。嬉しいことに、ツガニのおすそ分けをいただきました。上野さん、ありがとうございました。

ツガニは、夜行性で夜に動きまわります。秋になると、海の方へ下り始めるのですが、そのツガニの通る道には決まりがあるようで、講師たちはその通り道を知っているのです。通り道は知っているが、地域の暗黙の了解で、この通り道は誰が獲る場所だと承認されていて他の人は入らないのだそうです。上野さんは、その通り道を100年ほど上野家で受け継ぎ、毎年、大量のツガニを獲っています。今回は、その貴重な場所を使わせていただきました。ありがとうございます。

残念ながら収穫はコイ1尾でしたが、上野さんのおかげで、ツガニをいただきました。食べ方や調理方法も教えてもらい、最後に分けて持って帰りました。

ツガニ漁はここで終了です!!!

橋本さん、松本さん、上野さん、本当にありがとうございました。

午後の部 アユの友釣りに挑戦!

友釣り愛の深い4名の講師

さて、午後からは友釣り。友釣りの講師は、大人塾最多の4名です。

1人目は、四万十町十和地域より平野賢一さん。東部漁協の理事も務め、友釣り愛が大きい方。

平野さん

2人目は、四万十市中村より栗本土佐男さん。同じ四万十リバーマスターの岡田初穂さんより友釣りの世界へ引き込まれ、友釣りに夢中の鮎師。

3人目は、中土佐町大野見より池田清さん。夏中はずっと川にいるのではないかと思うほど、鮎やアメゴを釣りまくる生粋の釣り師。

(左)栗本さん、(右)池田さん
(左)吉岡さん、(中央)池田さん、(右)岡田さん

4人目は、同じく大野見より吉岡数久さん。池田さんに友釣りの世界に連れ込まれ、仁淀川にも遠征し、とりつかれたように友釣りに勤しむ釣り師。

この友釣り伝道師4名に教えてもらいます。

友釣りに挑戦!

会場は、四万十町三島のキャンプ場下で行いました。

平野さんから全体的な友釣りの解説をしていただき、早速、4チームに分かれて実践です。参加者が少なくなってしまっため、マンツーマンで指導してもらえる人もいました。

友釣りの竿は、非常に高価なものですが、壊れやすい。タモ、曳舟、ベルト、おとり鮎など装備もたくさん必要です。なかなかお金のかかる釣りですが、四万十川にはそれに魅せられて県内外からたくさんの方が訪れます。では、その魅力を感じてみましょう。

生きた鮎を操り、とりこむ楽しさ

友釣りの魅力は、おとり鮎を泳がせて獲るという変わった釣りだということ。鮎は、なわばりを持ち、そこに入ってきた鮎にアタックして追い払う習性があります。その習性を利用して、体当たりしてきた鮎の体に針をかけて獲るのです。生きている鮎を泳がせる技も必要ですが、一番難しいのは、取り込みだと池田さんは言いました。鮎をばらさずにタモで素早く受け取る、そして、新しい鮎をおとり鮎として付け替えるという一連の流れをいかに早くするかが、素人との差だと言います。

実際に、塾生の皆さん、それぞれに教えてもらいながら挑戦しますが、おとり鮎の鼻に鼻カンをかけることや、鮎を泳がせて目標ポイントに行かせること、アタックしてきた鮎のアタリをとる感覚が難しいようで、苦戦していました。掛けたものの取り込み中に逃がしてしまうこともあり、友釣りの面白さと難しさを感じてもらえたようです。

釣果はいかに・・・?

4チームありましたが、場所によって、釣果に差が出ました。鮎を泳がせるとすぐかかり、2時間で8尾かける人もいる一方で、かけられない人も。2時間みっちりと友釣りを学んだ皆さん。釣果は全員で13尾!初めての友釣りでスゴイです。講師の皆さんの素晴らしい指導の下、しっかりとこの難しい釣りに挑戦できたようです。ここから、友釣りの沼にハマっていく方もいるのではないでしょうか。

謝辞

講師の皆さん、やさしく丁寧にご指導いただきありがとうございました。今回は天気も良く、事故もケガもなく無事に終わることができました。

塾生の皆様、2日間、川漁の世界を体験いただきありがとうございました。

また、四万十川振興室の皆さん、地域おこし協力隊の鳥海さん、友釣りの道具一式を貸していただいた内水面漁連様、ご協力ありがとうございました。

次回は、今年度の最終回、落ち鮎漁です。これから、川漁の休眠期に入りますが、冬の熱い漁の現場でお会いしましょう!