重機による河原掘削

四万十市西土佐 茅生地区で四万十川の河原掘削が開始されました。これは、四万十川の環境改善のために、四万十川西部漁業協同組合の組合長が組合員、住民、高知県の了承のもと試験的に行うものです。

ユンボで河原を掘削し、天地返しをして元に戻し、出水後の河原の動きを見ます。掘削した断面は、細かい砂でがっちり固められびくともしません。特に、草が根を張っているところは、写真だけ見ると河原に見えません・・・。

河原断面 細かい砂で目詰まりしている
2月1日 草の根が張った河原断面

掘削後は、重機に網目のついたバケット(スコップの部分)を取付け、玉石と砂を簡易的に選別もしています。玉石を並べた場所は、石と石の間に隙間ができ、水の流れや生物の生息環境が確保されていることが分かります。梅雨時期の出水で一瞬にして元に戻るかもしれませんが、このままの状態が維持できれば豊かな環境になる期待があります。

まずは、実験。この掘削作業はあと1週間。その後は西土佐の橘地区の河原掘削を行う予定です。

「四万十川の川底の石が目詰まりして生物が棲めない。」「河原がガチガチで伏流水もあったもんじゃない。」などなど、漁師たちは口をそろえて言います。

ーじゃあ、どうすればいいんだろうー 。

そのために、その方法を見つけるために、まずは試験的にやってみます。なにが正解なのか、なにが悪いのかは、まだわかりません。わからないばかりじゃ何も始まらないから、まずは第一歩を踏み出し、解決策を探していきたいのです。

組合長「やっと始まったことが嬉しい」と笑顔で話してくれました。

今の四万十川をどう思いますか?

大きな一歩が始まりました。

*この一連の取り組みはRKC高知放送にも取材していただいています。

2月7日 RKC高知放送の取材を受ける 西部漁協 金谷組合長
2月1日 茅生地域の河原
2月1日 掘削後の河原の状態
2月7日 重機による簡易選別
2月7日 選別された玉石
2月7日 玉石のみ選別した場所
掘削中の河原前の河床 ガッチリと固まり泥のようなものが表面を覆っている
河原の白くなった石(冬の渇水期になると河岸の石が一部白くなっていることが多い。この白さは石そのものの色ではなく触ると表面に白い粉のようなものがついている。)
河原の白くなった石 魚が食んだ後はきれいになっている