大人塾の延縄漁編は最終回。今回は支川の支川、地元の人も知らないような沢(小津賀川)に大ウナギを狙いに行きます!
沢登りに大冒険な1日目
7月9日。大川は台風の影響で増水中!今回の舞台は支川目黒川です。延縄漁前回ぼうずの最終回なので、今度こそはと気合が入ります。講師は、西土佐津野川のリバーマスター岡村猛さん。昨年は川エビ漁の先生をしてもらいました。
早速、延縄をつけに現場へ向かいます。現場へ行く手前に、岡村さんの推しポイントに延縄を投入!
小津賀川という目黒川のさらに支川へ。小津賀橋という保存対象沈下橋の中で一番短い沈下橋が架かっています。涼しい風が吹き抜け、なんとも良い雰囲気。上流へ歩きながらここだというポイントに延縄をかけてもらいます。川に降りると蒸したような暑さが一変し、塾生たちも涼しさに感動していました。
ずんずんと登っていくと、岩場が出てきます。岩場を越え、鰻が良そうな淵を探し回ります。透明度も高く、たくさんのヌマエビ、アメゴのような魚がぐるぐると水中を行ったり来たりとそんな様子が見られます。仕掛け終えたら斜面を這い上り林道へ出て、仕掛けた仕掛けを上から見ながら下りました。明日が楽しみです。
続いて、目黒川にも仕掛けるべく第2のポイントへ。先ほどと違って川幅も広く水量があるので、違う視点で仕掛けます。今回は、岡村さん作の10数本針をつけた延縄も仕掛けました。エビ筒も仕掛け、獲れたらエビも食べることにします。
逆転に期待がかかる2日目
翌朝、仕掛けの回収に小津賀川へ向かいます。
その前に、岡村さんの推しポイントではどうか?!
う~~~ん、どれもかからず!
「ここでだめだったら・・・」と岡村さんの不穏な一言も飛び出しましたが、聞かなかったことにして小津賀川へ。
林道を上がって小津賀川を下りながら仕掛けの回収をします。昨日とはまた違った景色を堪能しつつ、仕掛けを確認します。一本ずつあげていきますが・・・あれ?エサは何かに食べられたようですが、当たりはなく。引き上げるときのドキドキはたまりませんが、鰻への期待感が少しずつ薄れていきます。とうとう、小津賀川では釣果なし!残念。気持ちの良い沢下りを涼やかに~沈下橋で集合写真を撮りました。
さて、目黒川の仕掛け。ぎゅうぎゅうに仕掛けをかけていたので、鰻がいれば獲れるはず!?上流からあげていきます。これもいない、これもいない・・・長い延縄にもいない。アッと思ったらドンコでした!アッと思ったら大きなハヤンボでした。とうとう目黒川でも当たりなし!エビ筒には良いサイズのエビが獲れていました。坊主にはならず一安心でした。
残念ながら、鰻とは出会えずでしたが、川エビとドンコ、ハヤンボを美味しく食べることができました。川エビの塩焼きは香ばしく美味しいです。ハヤンボは皮目が少し苦い。
これにて、延縄漁の回は終了!1回目しか獲れずじまいでしたが、これも漁。試行錯誤しながらまた来年挑戦しましょう。次回からは鮎の網投げ。最盛期真っただ中。鮎が多い今年は期待大です。
なぜ鰻が獲れないか
なぜ、今回鰻が獲れなかったのか?岡村さんに解説してもらいました。そもそも延縄漁は4月~5月ごろの漁で、今は時期外れらしい。
「できても梅雨まで。梅雨時期になると水温が上がり、エサが腐ってしまう。そして、カニや大きな肉食魚も動くから先にそいつらがエサを食べてしまう。今時期は、コロバシという箱の筒にエビやミミズの生餌を入れて獲るのが主流。コロバシは造るのが手間でなかなかすぐに使えないし、水につけて管理しないといけないので、扱いづらい。鰻は、貴重な魚で、なかなか獲れない。だからこそ美味しいし、天然に価値がある。来年まで勉強してください!」
悔しいですが、そういうことでした。大人塾ももう少し早めに設定していれば良かったのですが、塾生に失敗という学びを得てもらうことができました。それぞれが延縄漁にとことん向き合って個人練習もして、鰻のおいしさと悔しさとが来年への活力につながったと思います。頑張りましょう~!