高知県立四万十高校の1年生の皆さんと、学校下を流れる梼原川で環境学習をしてきました。四万十高校普通科自然環境コースというここでしか学べない特色ある学習メニューを持つ高校で、屋久島や柏島、黒尊川でのフィールドワーク研修なんかもある、高校生に戻れるならぜひここで学びたい学校です。

1時間目に座学で水生生物による水質調査の概要について学んでもらい、そこから学校下の梼原川へ移動しました。四万十高校は四万十川の支流、梼原川が削った残丘の上にあり、学校から梼原川がよく見えます。自分が生徒だったら授業に身が入らないのではないかと思うほどの素晴らしい景色です。うらやましい。

川へ移動して、まずは清流度調査をしました。四万十川では一般的な濁度計(1メートルくらいのメスシリンダーみたいな器具)で濁度が測れることはまずありません。仕方がないので、水平方向で透明度を測ります。今回の記録は1回目が12メートル30センチ、2回目が12メートル60センチでした。

清流度調査につづき、水生生物調査。先日の増水で生物があまりとれないことが心配されましたが、生徒さんたちがあちこち動き回って探ってくれたこともあって、思ったより取れました。

今回の調査結果は以下の通りです。

指標生物きれいさ
サワガニ9
チラカゲロウ9
ヒラタカゲロウ9
カワゲラ9
携巣(けいそう)性トビケラ 9
ヘビトンボ9
タニガワカゲロウ8
マダラカゲロウ8
ヒゲナガカワトビケラ8
カワニナ8
サナエトンボ7
シマトビケラ7
ブユ7
ヒラタドロムシ6
そのほかにいた生きもの
アカザ オオヨシノボリ カワヨシノボリ カワムツ
ツチガエル    などなど
TS 113 ASPT値 8.1 水質階級 1

最後に、河床環境を見ながら、今現在の四万十川の問題点についても一緒に勉強してもらいました。これからも四万十川の環境について一緒に考えてもらいたいと思います。