11月に生物多様性こうちプラン大賞の選考会(主催:特定非営利活動法人 環境の杜こうち)が開催されました。そこで入賞した4グループが公開選考会に臨み、大賞が決まります。嬉しいことに、私たち四万十川財団も入賞できたので、大賞目指して登壇してきました。
入賞グループは以下の4団体です。
- 『四万十川大人塾』 四万十川財団(四万十町)
- 『ジンデ池の生物多様性を未来につなぐ保全活動』 ジンデ池生物研究所(須崎市)
- 2021年発足。須崎市安和地区にあるジンデ池の環境・生物多様性を守るために、月一回程度の生物調査とジンデ池やその周りの環境の保全活動を行っている。2019年から所長の植村が個人で行ってきた調査も含め、2022年で4年目。生物の総確認種数は4年間で114種。研究所員は、小中高校生を中心に専門家も含めた12名で構成(2022年10月現在)。研究所の活動や生物多様性の大切さを地元の方々に伝えるためにセミナーや懇談会を年1回程度行っている。また、高知県民主教育研究所の視察や令和3年度生物多様性こうちプラン大賞などに参加し、活動をたくさんの方々に紹介している。今年夏には、環境教育の場としての活用の一環として子どもを対象とした虫取りゲームを行った。
- 参考URL ジンデ池生物研究所(https://www.facebook.com/profile.php?id=100089257086350)
- 『海来』 松尾 拓哉(室戸市)
- 大阪出身。幼いころから室戸の海に魅せられ、室戸に「深海の水族館」を作りたいとの夢をもち、関東、近畿の水族館で飼育員として、サメや深海生物等の生物の飼育、移動水族館等の運営に携わった後、室戸市へ移住。深海漁師を生業にしながら、全国の水族館へ深海生物を供給する、また室戸の海を舞台に体験プログラムなどをおこない「イッテQ」などのTVにも出演し室戸の魅力や海の面白さを発信している。近年の調査で未記載種などの生物が多く見つかっている、水中ドローンなども利用し2020年の調査では四国初記録種が10個体見つかる調査などもおこなっている。
- 参考URL むろと漁師の水族館 MARINE+ (https://fishermanaquarium.jimdofree.com/)
- 『防災植物ってなあに?』 日本防災植物協会(四万十市)
- 参考URL 日本防災植物協会 (https://www.facebook.com/bowsai.plant/)
- 防災植物とは「山野に自生する植物の中から、災害時、食糧難になった時も安全で簡易に食べられる植物」と定義をしている。発災後は命をつなぐための食べ物の確保が重要であるが、道端、学校、公園など生活の周りに見つけられる防災植物を知り、その助けにしたいという思いで普及活動を続けている。主な事業は「防災植物教室」の開催であるが、野外観察を通じて様々な生き物に触れ、自然環境にも興味を持ってほしいとの願いを込めている。また今年は小学生にも読める小冊子「ぼうさい植物ってなあに」を作成し、学校や図書館などにも配布している。
わたしたちがトップバッターでした。どんな発表をしようかと・・・一番最初なのでみんなで元気に始めたいと思い、今年度の四万十川大人塾でやっていた「とことん」ポーズを一緒にやってもらうことにしました。会場の皆さんにも立ってもらい、「とことん行くぞーせーの、とことん!」と。しっかりトップバッターの役割を果たせたのではないでしょうか・・・。会場の皆さん、優しく受け入れていただきありがとうございました。
勢いそのまま、プレゼンへ。なぜ大人塾を始めたのか、どんな活動か、2年間の成果、生物多様性との関りを含めて話しました。(大人塾詳細は清流通信308章をご覧ください。)選考委員の方々からは、県内他河川への拡がり、苦労したこと、生物多様性との関りについて掘り下げて質問をいただきました。
続いてのジンデ池研究所の発表は、中学生と小学生コンビの素晴らしい発表でした。緊張したと思いますが、取り組みをしっかり話していただけでなく、選考委員からの質問にもはきはき答える様子に感心しました。ジンデ池研究所ではトンボをはじめとした様々な生物が棲む環境を守るために子どもが子ども目線で活動しています。この活動に関わった子どもたちの将来が楽しみです。
3番目は、海来(みらい)の松尾拓哉さんのオンライン発表でした。室戸の深海魚専門漁師の松尾さんは、室戸の海に魅せられて移住してきた方です。漁獲した深海魚を全国の水族館に卸すだけでなく、地元の子どもたちに室戸の海のすばらしさを伝える出前授業もしてるそうです。唯一無二のお仕事にの話にワクワクしました。これから一緒に何かできたら・・・と思いました。
ラストは、四万十市の日本防災植物協会の発表です。代表の斉藤さんは元気で明るい素敵な方です。「らんまん」の影響もあって防災植物教室も満席だとか。異常気象や災害が増える昨今、改めて防災植物の重要性を感じました。
全グループが発表を終え、審査結果の発表です。
大賞は・・・・ジンデ池生物研究所の皆さんでした☆おめでとうございます!
子どもたちのこれからの活躍に期待大です。
当財団への講評では、「プレゼン最高!」「人を繋げる、拡げるといった視点で生物多様性にしっかりとつながっている」といったコメントをいただきました。結果は優秀賞です。表彰いただきありがとうございました。
今回の選考を受けて、たくさんの人に取り組みを知ってもらうこと、外へ発信し評価やコメントを頂くことも大事だと感じました。取り組みを改めて整理することができるのでブラッシュアップできるのです。
来年度も、四万十川大人塾を行います。新たな視点で挑戦しますのでお楽しみに★