四万十川すみずみツーリズム連絡会の令和5年度総会を、津野町の民宿長寿庵で開催しました。四万十川すみずみツーリズム連絡会とは、四万十川流域で観光に従事する施設が集まり、会員同士で交流を行いながら、四万十川流域の観光を発展させることを目的に活動している団体です。
総会は2部構成で企画し、午前中の総会、午後からは会場である長寿庵の視察を予定しました。
まず、総会では昨年度の実績および決算報告、今年度の事業案・予算案の承認の他、役員改選、年会費について、また新しい広告物の作成の件について話し合われました。新しい広告物は昨年度から話し合っているもので、会員同士で意見を出し合いながら作成に向けた調整を行っています。今回はデザインの下案を共有し、その中身や掲載する情報について協議しました。さまざまな意見が飛び出し、活発な意見交換を行うことができました。今回出た意見を持って役員会でも再度協議し、デザイナーと調整しながら完成に向けて進めていく予定です。
会議の後はお楽しみのランチの時間。今回は長寿庵と同じく津野町芳生野地域にある吉村虎太郎邸の1200円のお弁当をいただきました。アメゴにこんにゃくの唐揚げ、旬の野菜を使った副菜など、品数も多く、地域の食材をふんだんに使った手作り弁当についつい顔もほころびます。長寿庵さんのご厚意でお吸い物とフルーツの盛り合わせまで並び、とても豪華なお昼ごはんとなりました。お吸い物もとってもおいしかったです。ごちそうさまでした~!
午後からは長寿庵さんの視察を行いました。長寿庵は一昨年、火災に見舞われ、幸いオーナーご夫婦はご無事でしたが、築300年の母屋が全焼。すみずみ会員で協力して支援を行い、物資の提供なども行ってきました。そんな災難からわずか2年、今年4月に再スタートを切った長寿庵。今回は再建した建物のお披露目と、支援へのお礼の意味を込めた視察です。はじめに女将の仁美さんが、支援への感謝と再建に至った経緯や思いについて語ってくださいました。また、女将さんお得意の三味線を、はるなつ家オーナー岡崎さんと一緒に演奏していただきました。嬉しいおもてなしとお2人が奏でる美しい音色に参加者も聞き入っている様子。仁美さん、岡崎さん、素敵な演奏をありがとうございました。
演奏後は仁美さんに案内していただきながら、再建したお宿を視察。かつての面影を残しながらきれいになった長寿庵を見学しました。間取りはかつてのままで、長寿庵の特徴である長い縁側と五右衛門風呂もきれいに復活。さらに以前にはなかったプールも設置され、夜には景色と満天の星を見ながら露天風呂に浸る、贅沢な体験もできそうです。以前の建物が築300年だったということもあって、「この先300年住み続けられるような建物にしたい」という想いのもと、昔ながらの家づくりにこだわって建てられた母屋。使用した木材は先祖が育ててくれた木を使いたいとの思いから、自分の山の木を切るところから始めたそうです。釘や配線が見えないようにするなど、見た目にもこだわりぬかれて造られていました。掘りごたつは囲炉裏にもできるようになっていますが、ご家族からは「建物がきれいなうちは燻ると目立つので汚れてからにして」と言われているそうです(笑)
何よりも女将さんの嬉しそうにお話しする姿が印象的でした。再スタート、本当におめでとうございます。
雨のなかでしたが、たくさんの会員さんに参加していただき、有意義な会をもつことができました。ご参加いただいた皆さん、長寿庵さん、本当にありがとうございました。