津野町立中央小学校から声をかけていただき、4年生と一緒に北川川の清掃を行いました。なんでも地域学習のなかで地域の方に東津野の魅力を教えてもらった際に、北川川にはきき鮎会でグランプリを獲るほどおいしい鮎がいること(実際に2回とっています)、でも一部の釣り人のマナーが悪く川にゴミを捨ててしまう人がいることを学んだそうで、生徒たちが話し合い、「北川川の鮎がきき鮎会で再びグランプリを獲れるように川をきれいにしよう!」と河川清掃を行うことになったんだそうです。生徒発意で実現した河川清掃、生徒たちの想いを知るととてもうれしくなりますね。
 今回は1か所だけでなく、北川川の上流、中流、下流の3か所で実施したいとの学校の提案もあったので、それぞれでゴミの量や内容に違いがあるのかも意識品しながら、清掃を行ってもらうことにしました。

 まず最初に向かったのが近年映えスポットとして人気のある白龍湖。観光客がよく訪れる場所ですが、ここにはどんなゴミが落ちているでしょうか。現場について説明を受けた後、一斉にゴミを探しに行く生徒達。ヤル気の高さが伺えます。パッと見ただけでは目立ったゴミが見当たらないきれいな河原ですが、子どもたちが一生懸命拾ってくれたおかげで、思ったよりもたくさんのゴミが集まりました。全体的には金属類やトタンが多い印象。靴もありましたが、どこから流れてきたのでしょう…?

 次に向かったのは津野町役場下の河原。ここはコンクリートで舗装されており、広く整備されていてアクセスもしやすいので、釣りをする人や川遊びをする人、川を眺めに来る人も多そうです。また場所的にも町の中心部になり、周辺に建物も多いので、上流とは違ったゴミがあるかもしれませんね。

 ここでも子供たちは一生懸命ゴミを拾ってくれました。中には大きな鉄の棒や農業用の袋、選挙ポスターも。この時点で学校から持ってきていたゴミ袋がいっぱいになってしまうほど、子供たちは頑張って清掃を行ってくれました。

 最後に清掃を行ったのは、大古味地域の河原。橋から河原を眺めてみると、目視だけでもそこそこゴミが落ちていることがわかります。なかでもヨシが茂る草むらに、ゴミがたくさんありそうです。

 早速河原に下りて清掃開始!橋の上から確認した草むらのゴミを取りに行きます。子どもの背丈以上に伸びた草をかき分け進むと、たくさんのゴミがありました。何冊ものノートを縛ったもの、雑誌、ビニール袋に入れた割れたビン、空の酒瓶などなど、、これは明らかに誰かが捨てたものです。一回では運びきれないほどたくさんのゴミが捨てられていました。また、河原に埋まっている傘をみんなで一生懸命土をかき出して取り除いていました。ほかの二つの場所と比較にならないほどのゴミの多さでした。

 この後は学校に戻り、集めたごみをエリアごとに分け、分析していきます。学校に着いたら、まずは保健室から体重計を借りてゴミの重量を比較します。上流がキロ、中流はキロ、下流はキロで、今日拾ったゴミの総重量はキロという結果になりました。やはり下流はけた違いに多かったですね。また当初上流はそんなにゴミは落ちていないだろうと思っていましたが、思った以上にゴミが落ちていることがわかりました。さあ、次はどんなゴミがあったのかを調べてみましょう。

 集めたごみを袋から出し、同じ種類ごとに分けていきます。上流、中流は比較的量が少ないですが、下流は量が多いので大変です。分けてみると、上流はトタンや農業用袋、プラスチックなどが多いことがわかりました。また空き缶類も多く見つかりました。下流は雑誌、空き瓶、また農業用にモグラ除けとして設置していたペットボトルの風車もありました。

 まとめのなかで、子供たちからは、全体的に農業に関するゴミが多かったこと、それらは風で飛ばされてきたのではないかという意見が出たほか、下流のゴミはポイ捨てが多く、橋の上から捨てているのではないかといった意見もありました。そのうえで風で飛ばされないように建物の中で保管する、ポイ捨てしないようにポスターを作るといった対策ができるのではないかと考えてくれました。この後は今回の授業を踏まえてポスターを子どもたちで作っていくようです。

 子どもたちも一生懸命川をきれいにしてくれたので、きっと来年も北川川で美味しい鮎がたくさん育ってくれるのではないかと思います。生徒の皆さん、先生方、今回はお声がけいただき本当にありがとうございました。