徳島県徳島市で行われた、日本三大河川交流シンポジウムin吉野川に初めて参加しました。この会は、日本三大暴れ川である利根川、筑後川、吉野川の関係者が集まり、交流を行いながらさまざまな河川環境について考えていくことを目的に開催されており、今回は「川を活かした地域振興に係る取り組み」をテーマに三大河川の他に、四国内で活動する河川団体の併せて14団体が参加し、それぞれの取り組みを発表しました。そのなかで、当財団は川を舞台にしたイベントへの協力と、財団の活動内容について発表、また文化的景観についての展示を行いました。

本シンポジウムはこれまで何度も開催されているそうですが、四国内で活動する河川団体を招いての開催は今回が初めてとのこと。私たちもこの会に参加するのは初めてなので、各河川の取り組みが聞けるめったにないチャンスです。夜には交流会もあるとのこと、そこでも面白い交流ができるのではないかと楽しみにしていました。

さて、印象に残った取り組みをいくつか紹介したいと思います。まずは筑後川の取り組み。ここは取り組み内容の多さと規模が半端なかったです。

また、愛媛県の肱川での取り組み発表では、大洲市の地域おこし協力隊の方から、親しみやすい河川空間の再興に向けた活動について発表がありました。大洲市を流れる肱川は2017年の西日本豪雨で堤防が決壊し、大きな被害が出ました。現在復旧工事が進められているなかで、河川空間に賑わいを生みたいと川辺にパラソルを設置したり、さまざまな体験イベントを開催して、住民に河川に親しんでもらうための活動をしているそうです。なにより印象的なのは、それをほぼ1人でやっているというから驚き。その熱量と発想力には脱帽です。

また徳島県を流れる那賀川では、住民主体で那賀川の保全や振興を行っている「那賀川アフターフォーラム」から発表があり、同団体で那賀川の源流点を探索、源流点を特定しモニュメントを設置したこと、また源流コンサートを長年開催していることなどについて発表がありました。同団体は今年で20年目。住民主体で組織を結成し、20年もの間変わらず那賀川の保全と振興のために取り組みを進めているのは、素晴らしいと感じました。

 今回のシンポジウムでさまざまな河川の関係者と交流できたのは、貴重な体験でした。特に四国内は距離も近いので、今度は現地に視察に行くなどお互いに交流を強めていきたいと思いました。またこういった機会を活かして四万十川の取り組みを発表しながら、他の河川のいい事例を吸収し、さらなる取り組みの発展につなげていきたいと考えています。

 あ、忘れてましたが、事務局長神田も登壇して喋っていました。そうそう、それもあって行ったんでした(笑)。