四万十町の遠山自然観察園で、毎年この時期に行っている野焼きのお手伝いに行ってきました。遠山自然観察園は県内に3か所しかない湿原の1つで、希少な植物が自生している大切な場所です。そんな貴重な環境を守ろうと、「遠山を守る会」が管理を行いながら、植物の観察会や野焼きを定期的に行っています。

野焼きは、草花の発芽の促進と、病害虫の駆除を目的に行われます。野焼きをすることで、春にまたたくさんの希少な草花に出会うことができるので、遠山の貴重な環境を守るうえでとても大切な作業です。今回は、ボランティアも含めて約40人の方が集まり、みんなで手分けをして作業にあたりました。

天気予報では雨予報でしたが、当日は曇りで風もなく、絶好の野焼き日和。前日には雨が降っていたので、覆って刈った草が濡れるのを防いだビニールシートをはがして、早速火入れ。瞬く間に大きな炎になり、どんどん草地を焼いていきます。火の近くは熱波でなかなか近づけない程熱いので、先端が二又になった長い木の棒を使って調整しながら焼いていきました。大きな炎を見ることもなかなかないので、童心に帰った気分になれて、それだけでも十分楽しいです。

遠山を守る会の皆さんが事前に刈っておいた草を、林内作業車で運びながらどんどん焼いていきます。草はあっという間に燃えますが、前日の雨で湿っていた丸太は火が付くまでになかなか時間がかかっているようでした。

途中、焚火で焼き芋を作ってくださいました。こういう時はやっぱり焼き芋したくなりますよね!作業系のイベントには、こういうレクリエーションの要素も大事だなと感じます。また、昼食には会の方々が用意してくださったしし汁と豚汁、おにぎりにちらし寿司、岩のりとポンカンをいただきました。お汁もとっても美味しくてぽかぽかになりました。ごちそうさまでした。

野焼きも終盤戦。丸太の塊は焼くのにまだまだ時間がかかりそうでしたが、平地はすっかり焼けました。ここで、私たちは次の予定があったので離脱。たくさんの方の手によって、遠山の自然が守られているのだなと感じました。また春にたくさんの草花が芽吹いてくれることを楽しみに待ちたいですね。来年も実施されますので、みなさんもぜひ参加してみてください。