名は、園芸用に栽培されるアサガオが朝、開花するのに対して、朝~日中にかけて開花することによります。人里の土手に多く、花は普通、漏斗状ですが、個体によっては、写真のように浅く五裂して、桜に似たものもあります。コヒルガオと比べて花期が遅く、葉の基部は鉾形で、花の中心部だけが白くなります。(2013年8月15日撮影、高知県四万十市)
●イワタバコ(四万十川百名花の36)
渓流沿いの岩場や石清水の側などに生え、陰湿な場所を好みます。今年(2013年)の高知県は特に猛暑、干ばつが深刻で、この植物などは大きなダメージを受けました。群生した葉が全てしおれて、見るも無残な状態になっています。そんな中で開花していた個体は、ほんのわずかでした。(2013年8月15日撮影、高知県四万十市)
●ミズタマソウ
渓流沿いなどに生え、花後の実が水玉のようになることから、この名があります。森の中で見るこの植物は、水玉模様の空想的なアートのように見えます。以前は、深山に行くと、すぐ目に付く植物でした。元々多いという先入観と、小さくて地味な花なので、あまり気に止めていませんでしたが、著しく減少しています。近年の高音乾燥化が原因と思われます。(2013年8月16日撮影、高知県四万十市)
●キツネノカミソリ(四万十川百名花の54)
ヒガンバナ科の植物で、花の時、葉が無く、葉の時に花が無い特徴があります。石灰岩地に多い傾向はあるものの、四万十市西土佐や四万十町窪川などでも見られます。新鮮な花は高原に咲くヒメユリのようで、はっとする美しさがあります。(2013年8月17日撮影、高知県四万十市)
●イヌトウバナ
やや標高の高い山地の林縁などに生え、花は輪生状になって、白い花がまばらに付きます。トウバナの名はありますが、全体的な雰囲気はクルマバナ(花:紫)に似ます。がくに毛の多いのが特徴で、よく目立ちます。群生すると、ハーブのミントのような雰囲気になります。(2013年8月17日撮影、高知県梼原町)
●オタカラコウ
標高1000m以上の山地に見られます。20年ほど前には、標高800m辺りでも見られましたが、近年の高温乾燥化により、分布域が200m上昇しています。草丈1~1.5mほどになる大型の植物で、花は総状花序になって、下から上へと開花していきます。そのため咲き終わる頃には上部の花だけが残って、焼きとうもろこしの食べ残しのようになり、見映えが悪くなります。(2013年8月17日撮影、愛媛県西予市野村町)