平成25年11月29日(金)~12月1日(日) 於:津野町せいらんの里

四万十川流域で森林保全に関わる人材の育成を目的とし、今年も四万十樵養成塾を開講しました。高知大学の今安清光氏を講師に、また過去に同塾を卒業した有志のボランティア団体「四万十樵塾」のメンバーを助手として迎え、2泊3日の研修を行いました。

チェーンソーの基本的な使い方や伐木の仕方を座学と実習で学び、受講生にはチェーンソー手帳(伐木等の業務にかかる特別教育)を発行。また、過去の卒業生を招待して同窓会を開催し、山に関わる意欲のある者同士が交流を深めました。

1日目

初日はチェーンソーに関する知識と伐木の方法についての座学を実施。服装や装備、チェーンソーの持ち方やエンジンのかけ方、木を倒す方法など基礎的な内容をじっくり学んでいきました。実際にチェーンソーに触れる機会もあったのでとても理解しやすく、参加者からも積極的に質問が投げかけられました。

2日目

2日目の午前は早速実習。受講生2人につき指導者1人という少人数体制で、まずは丸太切りや細い雑木を切ることから始めました。アクセルをふかすとチェーンソーが廻りだし、けたたましいエンジン音が鳴り始めます。初めてチェーンソーを使う方の中には少し戸惑い気味の方もおられましたが、実習終了後には立派な樵(きこり)見習いに。チェーンソーを持つ姿にも自信が見られ、翌日からの伐木に目を輝かせている様子でした。

午後は前日に引き続いての座学。振動障害や法令について学んでいきました。午前の実習のおかげか前日よりもスムーズに理解が進んだようです。

夜は過去の卒業生を交えての交流会。ボランティアとしての活動状況や今後の予定、山に関する情報や現実問題など様々な情報が交わされました。また、外では火を起こして暖をとりながら、ダッチオーブンを使っての料理がふるまわれ心もお腹も大満足。お酒を交わしながらあちらこちらで聞こえてくる笑い声や話し声は深夜まで続きました。

3日目

最終日の午前は山に入って伐木の実習。受け口の作り方、追い口の入れ方、倒す方向などについて実際に作業をしながら学んでいきました。大きな音を響かせながら倒れていく木を目の前にすると、思わず感嘆の声が漏れます。最初はおそるおそる進めていた作業も、皆さん4~5本程度伐木すると手つきもずいぶん慣れた様子で、もう立派な樵になっていたように感じます。

 

午後はチェーンソーのメンテナンスや目立て等、実際に使っていくうえでの知識を今安先生から教わりました。また、予測していないところに危険が潜んでいることが多く、今後チェーンソーを使う場合は、危険予知をしながら安全に作業を進めて行くようアドバイスを頂きました。

長かったようであっという間だった2泊3日の研修も無事に終了。講座終了後、待望のチェーンソ―手帳が当財団の神田事務局長から授与され、別れを惜しみながら樵養成塾を閉校しました。

来年もこの樵養成塾を開催したいと思っています。細やかな指導でじっくり学べるだけでなく、皆と楽しく過ごせるとても充実した研修です。チェーンソーの使い方を勉強したい方、チェーンソー手帳取得ご希望の方、来年度是非ご参加くださいね!