アカザ:ナマズ目アカザ科

Liobagrus reinii

食べたらおいしい?!小さくて赤くてちょっと危険なアカザ 

保存

基本情報

【全長】約10㎝

【体】一様に赤褐色。口ひげ8本が放射状にある。胸びれの棘とその基底部の骨をすり合わせ「ギイギイ」と鳴く。

【食性】肉食 生きた水生昆虫を好む。敏捷な接触行動がみられる。

【生息地】宮城・秋田両県以南の本州、四国、九州。底生で転石の多い清浄な河川渓流~中流域。四万十川では、大半の支流と本流では河口以外に生息。夜行性のため日中は転石や流木の下にいる。濁水時には活動する。定住性が高く年周移動なし。冷たい水を好む。

≪注意≫胸鰭に毒液の出る棘がある。刺されると1週間痛む!?

意外と繊細・・・

アカザは環境変化に弱い。生息環境の維持が重要である。

九州ではレッドデータブックに記載がある。

食べると美味しい?!

アカザはこの辺りでは「オコゼ」と言われる。棘などを持つ魚を意味するようだ。

仁淀川の支流ではこのオコゼを食べるという。

ズズクリ方式と言って、ミミズに糸を通して数珠のようにし、食らいついたらそのまま引き上げる。一度食らいつくとなかなか離さない。

他にも夏の夜、夕涼みがてらオコゼを取りに行く。ミミズの入った袋を割りばしから糸を垂らして、括り付けそれを岩のそばへ持っていく。非常に簡単で楽しい漁である。

取れたオコゼは、砂糖と醤油で甘辛く炊き上げる。お腹の油がおいしくアナゴのようらしい・・・

しかし、棘には注意して食べよう!

≪参考資料≫

・川の生物図鑑 財団法人リバーフロント整備センター

・四万十川の魚図鑑 いかだ社

・仁淀川漁師秘伝 小学館