高知県と愛媛県の県境に沿った標高約1000~1400mの山地に東西約1.5㎞にわたって断続的に分布する石灰岩の台地を四国カルストといいます。石灰岩が長い年月の間に侵食されてできるカルスト地形は地芳峠から天狗高原につながる高原道路沿いで顕著で、羊が群れたように見えるカッレンフェルトや、雨の染み込む割れ目が拡がり、すり鉢状の地形となったドリーネが見られます。四国カルストの石灰岩は下位に緑色岩が見られることから海底火山の上にできた造礁サンゴであり、含まれるサンゴやフズリナの化石から形成期は古生代の二畳紀であることがわかっています。