概要

宇和島など南予から四万十川流域に明治時代頃伝わってきたとされる、秋祭りに欠かせない伝統行事です。鬼のような顔、首が長く牛のような胴体をした牛鬼が集落を練り歩き、魔除けや五穀豊穣を願います。

特徴

四万十市西土佐半家天満宮の秋祭りでは、魔よけ的な役割で、牛鬼を先頭にして道を清め払い、次に神輿を渡すという形がとられています。半家沈下橋を牛鬼や神輿、五ツ鹿に扮した人たちが練り歩く様子が、半家地区の秋祭りのシンボル的な光景として有名です。同日に行われる半家天満宮での五ツ鹿踊り、太刀踊りも有名で、外部からの観覧者が多く訪れます。

また、四万十市西土佐以外でも、愛媛と地理的に近い梼原川流域(梼原町、四万十町)で見られます。

四万十町下津井では神社から出た牛鬼が集落の家々を周り、担ぎ手及び牛鬼にお酒と料理が振舞われます。牛鬼の後ろでは竹筒を吹いて鳴き声を出している人も同行します。牛鬼は眼鏡橋の他、田んぼや畑の中を進み、作物を踏みあらされた畑は豊作になると考えられています。各家でお酒が振舞われるうえ、段差のある田畑を進むため、足がもつれて脱落してしまう人が後を絶ちません。そんな様子を見るのも面白い行事です。 なお、少子高齢化のため、担ぎ手の多くは電力会社の若手職員が担っています。

牛鬼が出るお祭り

地域神社お祭りの名称時期
四万十市西土佐半家天満宮半家天満宮秋祭り11月8日
四万十町小野曽我神社曽我神社大祭11月20日
四万十町下津井仁井田神社仁井田神社大祭 冬もうし11月25日
四万十町地吉地吉八幡宮地吉八幡宮大祭11月1日
梼原町越知面三嶋五社神社三嶋神社秋祭り11月3日

注意点

あくまで地区が主体となるお祭りです。観覧する際は、祭りの進行を妨げるような行いは控えてください。写真撮影をする際も、マナーを守って撮影してください。

基礎情報

【見られるエリア】 四万十市西土佐 / 四万十町十和・大正 / 梼原町
【見られる時期】  11月